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MORINOへGOLAへ   ~ 音づくりの旅2008年6月 ドイツ NO3

 工場では一般の職人にまざって「クラフト・マイスター」の資格を持った検品担当者、調律担当者がそれぞれの持ち場で働いている。1次調律されたリードの再チェックを行い、精密な調整を施す。ブロックにワックスづけし、バスのシャフトを組み立て、本体のスイッチを調整して出荷まえの検品工程に入る。

 

  

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マイスターであるグンターさんについて検品を教わる。メーカーでいう工場出荷仕様の最終チェックである。 鍵盤、バスボタン、シャフト、ベロー、左右音質スイッチのあと、個別の音をチェックしていく。外観のキズなどをつぶさに調べたのち、マイスターの確認印が押され、梱包場所へ移動する。この梱包場所でも専用ケースに入れる直前全体検査をするというから、念には念を入れる。 

マイスターの眼は鋭い。ほんのわずかな取付けのズレも見逃さない。たとえばグリルのリブ(軸)を飾る金属の細い部品がわずかにずれているだけで、彼はグリルを持ってその製造現場に行き、スタッフに修理を促す。スタッフがいない場合は自分でリベットを打ち直す。

 


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 関心のあるこrと、それは音の検査である。 スイッチを入れ替えながら、Hのピッコロリードからはじめるイ。高音部の高いAから順に下げ、そのあとオクターブ・チェック。次に4度と5度の和音を聞き、OKであればバスへ。 こちらはA#から3度の対位とメジャー音を押し弾きで鳴らしそれをE♭まで行く。そのあとマイナーコードを20ボタン分それぞれ鳴らす。次にセブンスも鳴らし、最後にディミニッシュで終わる。
 音のずれ、ゆがみが発見されると楽器ごと調律部屋(ガラス張り)に行って同じように再び調律を促す。最終チェッカーは品質管理者である。年季のはいったマイスターですら彼にさからうことは決してない。ダメをおされるともう一度やり直さねばならない。

こうして1台の楽器が梱包され、出荷ヤードへと運ばれていく。

HOHNERの調律
 一切特別なピッチ差をつけない。F-Aの間も、リード間もそして押し弾きの差異も。全て設定値どうりの響きを求める。調律の主任マイスター、エッケハードさんは自分も毎日調律に明け暮れる日々だ。MORINOもGOLAもダイアトニックのコロナも調律する。「徹底的に耳で聴き取ってください。オクターブのにごりをなくしましょう」。思っていた以上にシンプルな発声となる。これが「工場出荷仕様」なのだと私は自分に言い聞かせながら作業を進める。

MORINOもGOLAも出荷仕様におけるピッチなどの差異はない。MMの波は機種やシリーズによって細かく指定されている。「高音部はミドルの強さで、低音部はピアニッシモで風を起こして調律してください」、とエッケさん。何しろ伝統のHOHNERである。あのGOLAさんもMORINOさんも使ったという由緒ある調律機を前にして、主任調律マイスターの目の前で私の調律が試されることになった。

 

 


2009年5月 4日 09:31

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